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2025年11月15日
将来の安心を買う『公正証書遺言』
遺言とは、分かり易く言えば、自分が亡くなった後に、自らの財産の分け方や家族に関する意思を法的に残すための文書です。
遺言があるか否かで、相続の行方も家族の関係も大きく変わるのです。
あなたの意思をしっかりと残せば、家族争族を未然に防ぐことができるかも知れません。
『おひとりさま』や法定相続人以外の方に渡したい方は『遺言』は必要不可欠です。
遺言の種類ですが、日本の法律で認められている遺言の方式は3種類あります。
先ず一つ目は、全文を自筆で作成する必要がある『自筆証書遺言』。手軽でコストが掛からないというメリットがある一方で、要件の不備による無効や紛失・改ざん等のリスクがあります。但し、2020年施行の『自筆証書遺言保管制度』を使えば、法務局で原本を保管でき、紛失・改ざんのリスクは大幅に減少しました。
二つ目は、『公正証書遺言』です。公証人(法律の専門家)が作成し、公証役場で原本を保管する方法です。無効リスクがほぼなく、裁判所の検認も不要です。
法律の専門家が個別丁寧に聞き取りしてくれる為、手続きがスムーズに進みます。
三つ目は『秘密証書遺言』です。内容を誰にも見られずに作れる方法で封印して公証役場に提出する方法です。秘匿性は高いものの、内容確認がないため無効リスクがあり、実務ではほとんど使われていないのが現実です。
今日は、その中でも一番法的安全性が高く、検認の必要もない『公正証書遺言』について
話をしたいと思います。
先ずは事前準備として、あなたの街の公証役場のホームページを閲覧することです。
そこには遺言の『流れ』から『必要書類』等の詳細が明記されています。
必要書類は、遺言者の『印鑑登録証明書』および財産を取得する人が相続人の場合は、遺言者との続柄の分かる『戸籍謄本』、財産を取得する人が相続人でない場合は『住民票』が必要となります。その他の必要書類(不動産・預貯金関連書類)もチェックして連絡する前に揃えておくと安心ですね。
これらの書類が揃った後に『公証役場』に電話を入れます。
大まかな流れは、電話で予約を入れて公証役場に訪問します。相談時間30分程度です。
その内容と関係書類をもとに公証人が遺言書を作成します。
公証人は作成日時(最終の遺言作成の日)の調整を行います。
なお、手数料は事前に概算で伝えてくれます。
作成当日は、証人を務めていただく方2名 が必要となります。
遺言者にてご準備して、その方々の職業・住所・氏名・生年月日を公証人に伝えてください。
万一、適当な方がいない場合は公証役場に相談してください。
公証役場にて証人を手配してくれます。一人当たり3000円程度の謝礼が必要となります。
また、作成当日、遺言者は『実印』と『手数料』を持参します。
という具合に遺言者は2回又は3回ぐらいの訪問で遺言の手続きは簡単に終了します。
なお、手数料はHPに記載されている場合が多いのですが、記載なければ公正証書遺言の手数料と検索すれば直ぐに分かります。
但し、1点だけ注意すべきことは、相続および遺贈を受ける者が2人以上の場合は、各相続人及び受遺者ごとに、その目的の価額(その人が受け取る利益の総額)によって手数料を算出し、それを合算した額が遺言の手数料となります。
なお、目的の価額が1億円以下の場合は、さらに11,000円が加算されます。
実際、公正証書遺言の良いところは、何といっても無効にならない安心感です。
法律の専門家が遺言に至った経緯・背景等を詳しく聴いてくださり、遺言者の想いを的確に文章に落としてくれます。また、遺言書に『付言事項』を追加して、相続の分配割合を決めた理由を自分の想いと一緒に伝えることができます。遺言者の想いを明確に伝えることで相続後のトラブルリスクを大幅に減らすことができるものと思います。
結論としては、遺言の中で一番コストが高く付きますが、無効がほぼない安心感を買うものと思えば、ひとつの選択肢として位置づけられるのではないかと思います。
握りこぶし君


